世界史ときどき語学のち旅

歴史と言語を予習して旅に出る記録。西安からイスタンブールまで陸路で旅したい。

2024年新疆旅行2日目 : 嘉峪関観光とハミへの移動

黄昏時のハミの街角で。お店の文字と並べられた品々から、新疆に来たことを実感しました。

2024年シルクロード新疆の旅2日目(2024-09-12)の記録です。 この日は嘉峪関の街で博物館を訪れた後、西のハミへと向かいます。

今回の旅全体のまとめページはこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

前日の旅行記はこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

朝7時頃夜明けと少し見かけ上の夜明けが遅めでした。

北京がだいたい東経116度*1、嘉峪関がだいたい東経98度くらい*2らしく、実質1時間くらいは時差があるので納得ですね。

朝食はホテルのビュッフェ。 朝から野菜をいろいろと食べれるのは嬉しいのですが、炝拌と書いてあるものは辛かったです。 今回は出発前からお腹の調子が良くないので、これはミス。。。

右のは棗入りのお粥。 ほんのりした甘味とナツメの香りが良く、美味しかったです。 日本ではあまり棗を食べない気がするので、中国に来た実感が強まります。 そういえば去年西安~甘粛に来たときも、レストランで出てくるお茶が棗入りだったり、棗を使ったお菓子の専門店を見かけたりしたのを思い出しました。

お腹も満ちたので出発。 なおこの日の嘉峪関は、雨の上に最高気温17℃だそうで寒かったです。 天気予報曰く数日後の晴れの日も最高気温23℃らしく、去年同じくらいの時期に来た時は暑かった気がするのだけど、大違い。。。

歩く途中に広場で魯迅の胸像と出くわしました。 ここ嘉峪関の街と何か関係あるのかはよく分かりませんでした。

嘉峪关城市博物馆

嘉峪関の観光地と言えば万里の長城の関なのですが、そちらは去年行ったので今回はパス。 去年訪れたときの旅行記はこちら

amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

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今回はちょっとマイナーな嘉峪关城市博物馆に行ってみます。 現在の嘉峪関の街は鉄鋼の街として近代(新中国成立後)に発展した街*3で、その歴史について紹介した博物館です。

特に予約はせず、入り口でパスポートを見せたら入れました。入り口のスタッフのおばさまに日本から来たと話すと、「環境良いんでしょ?肌が綺麗だから分かるよ」と仰っていただいたり。

1階の展示は、主に現代の嘉峪関の街についてのもの。

特に緑化についての紹介が大きかったと思います。 嘉峪関の街にはいくつかの湖があるのですが、あれもなんと人口の湖で、水がめの役割を果たすのだとか。

あとは鉄製品やワインとかも紹介されていました。 そういえば去年訪れたときにタクシー運転手さんに嘉峪関のワイナリーを観光先にお薦めされたのを思い出しました。

2階は嘉峪関の街の歴史について。

林則徐が左遷されてイリに向かう途中で嘉峪関を通る際に読んだ詩が紹介されていて、個人的にはこれが一番興味深かったです。 そうか、清代も西に向かうときはここを通ったんだなー、と感慨にふけりました。 右のは「大轱辘车」と呼ばれるもので、林則徐も行程の一部でこのタイプの乗り物に乗ったとか。

そして現代の嘉峪関の街の建設の歴史が詳しく語られています。

きっかけは1950年代の鉄鉱山の発見だそう。 ここから人々が人影もまばらな西北部のここに集まり奮闘しいかにして艱難辛苦を乗り越えて新しい街を築いたか、という話が紹介されているのですが、詳細は略。

往時の住居の再現もありました。

これとはちょっと別のコーナーとして、嘉峪関の人々の昔の生活を振り返るコーナーもあり、

これまた昔の住宅の部屋を再現したものもいくつかありました。 日本にたとえるなら、昭和を回顧する博物館みたいな位置づけなのかな。

あとこちらは60年代のものですが、冶金学の教科書の著者名がキリル文字(たぶんソ連の文献の翻訳)だったり、ロシア語辞書があったり、例文が物騒なところも含めて時代を感じました。

昼食

少し早いけどそろそろお昼ご飯に向かいます。 大唐美食街を少し歩いてみたのですが、お店は営業しているもののかなり閑散としていた*4のと、割と四川料理のお店が多かったのでパスしました。

ということで、結局近くの城边边烧烤(去年も来た)にしました。 去年は美团ミニアプリが使えず店員さんに口頭で注文をお願いしたのですが、今回は無事にQRコードを読んで美团ミニアプリから注文しました。

今回も美味しくぺろりといただきました。 ただ、肉は微辛にしたのにちょっとスパイスが多かったり、モツは酢が少ない気も...?

微辛でも意外と辛かったので、胃を労る意味で牛乳のデザート(去年蘭州で知ったもの)を頼んだのですが、想定の2-3倍くらいのサイズで驚きました。 優しい味でしかも外が寒い中温かいデザートなので身にしみる美味しさなのですが、いかんせん量が多いのですが、最後はフードファイト状態になりました。 完食はしたのですが、やっぱり注文前に量を確認せんとなと反省。

ハミへの移動

嘉峪関南駅へ

お昼をのんびり食べすぎたので、駅にはタクシーで移動します。お代は20元くらいで、20分かからずに着きました。 ちなみに嘉峪関には嘉峪関駅と嘉峪関南駅がありますが、今回は高速鉄道利用なので後者です。

中国の鉄道駅お決まりの保安検査もありますが、特に列もなくスムーズに入れました。 なお、駅周囲にはほとんどお店などはないですが、駅の中にはハンバーガー屋や売店などがありました。

自販機もあり。飲み物だけでなく、ひまわりの種や手工辣条、泡风爪などが並んでるあたり中国らしい気がします。

普段なら後はまったり電車を待つのみ、なのですが、今回はちょっと普段見ない光景にも出くわしました:

  • ストレッチャーに乗せられた病人らしき人がいて、そのまま改札の中に運ばれていっていました。もしかすると、鉄道での病人搬送?
  • 外から太鼓の音が聞こえてきて、しばらくしたら、赤地に黄文字で「光栄退伍」と書かれたタスキ?をかけた人々や、迷彩服を来て太鼓を持った人々が駅に入ってきました。もしかすると、退役の見送りのイベントとか?

だいたい定刻通りに発車し、いよいよここから新疆に向かいます。

乗車

残念ながら窓際の席が取れなかったので、外の景色はちょいちょい眺めるだけ。 広大な風力発電所が印象的でした。 嘉峪関を出てからしばらくは鈍色の空が続いていましたが、

ハミに近づくとすっかり晴れ空が広がっていました。

道中、隣に座ったおばさまとちょくちょく話しました。 曰く、ハミの人でなんと定年退職前はあの三道嶺の炭鉱で働いていて、世界でも非常に珍しい現役の蒸気機関車*5は日々見かけていたとのこと。 「アメリカとか日本とかイギリスとかから写真撮りに来る人いるわねー、私たちは見慣れてるんだけど。でも、確かに冬は雪の白に火の赤が映える姿はきれいだったわねー」(意訳)みたいな話も聞きました。 きちんと確認していないのですが、どうも三道嶺の蒸気機関車は今年で引退してしまったと聞いたので、これは羨ましいです。 あと、この時期の新疆は果物が旬で、特に苦桃という果物をおすすめしてくださいました。

ところで乗車してからずっと気になっていたのですが、車内アナウンスは3言語でなされていて、中国語、英語、あと1つは恐らくウイグル語かと思います。

4時間かからないくらいの乗車時間で、ハミに到着です! 新疆に来るのは人生でこれが初めて。

ホテルへ

ハミ駅下車時の改札でパスポートを見せると公安(たぶんウイグル族)のおじさまにこっちついてきて、と言われて、控室みたいなところで何点か質問されました*6。 ついでに少し雑談したのですが、「新疆は乾燥してる上に1日の気温差が激しくて、喉を傷めちゃったよ。体調には気を付けてね。」(意訳)と仰っていただきました。

駅からはタクシーでホテルに移動。 チェックイン時にもさきほどの駅と同じような質問をされました*7が、特に問題なく無事にチェックインできました。

ハミ散策

この時点で19時半。まだ外は明るいものの博物館などは閉まってるので、とりあえず街をぶらぶら。

夜8時過ぎの時点で、学校から帰る小中学生多数に遭遇しました。北京時間からは実質2時間の時差があるからかな。

新疆らしいお店も発見。

近くの公園。 広場に子供が乗れるピカピカ光る乗り物が並んでるの、ゴールデンウィークに訪れたウズベキスタンのブハラでも見かけた光景です。

そして中国の公園と言えば(?)广场舞。 このときは2グループ見かけました。 1つは上の写真のエクササイズっぽい?もので、一番前の人が踊りながらマイクで踊り方の指示を出してて、興味深かったです(もっと皆好き勝手に踊るものだという印象があったので。)。 もう1つはたぶん少数民族の方で、音楽も中央アジアっぽかったです。

さて、そろそろ夕食の時間かなーと思ったのですが、お昼を食べすぎたので全然お腹が減らず。。。

ちょうどホテル近くに果物屋さんが何件かあったので、

桃を買って帰って夕飯としました。 左の2つは、たぶん電車で隣だったおばさまが紹介してくださった「苦桃」のはず...? ジューシーさはあまりないのですが、シャクシャクした食感と程よい甘さが美味しかったです。

翌日に続きます。

amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

*1:https://ja.db-city.com/%E4%B8%AD%E5%9B%BD--%E5%8C%97%E4%BA%AC--%E5%8C%97%E4%BA%AC%E5%B8%82

*2:https://ja.db-city.com/%E4%B8%AD%E5%9B%BD--%E7%94%98%E7%B2%9B--%E5%98%89%E5%B3%AA%E9%96%A2%E5%B8%82

*3:要出典

*4:平日昼早めなのでそれはそう。

*5:観光用ではないもの、という意味。

*6:どこから来てどこにいくのか、宿泊するホテル、電話番号とか。

*7:ホテルの人曰く連休が近いので公安のチェックが厳しめになってるとのこと。