
2025年中国→カザフスタン→ウズベキスタンの旅2日目(2025-04-20)の記録です。 この日は午前は北京からウルムチへの移動、午後はウルムチの街をブラブラします。 歩いてみると意外と起伏のある街で、紅山公園からは市街地を一望することができました。
今回の旅行全体のまとめはこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com
前日の旅行記はこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com
北京からウルムチへの移動
朝のフライトでウルムチに向かいます。
ホテルから空港へは送迎バスを利用(前日に依頼済み)。
これちょっと面白いのが、バス車体からも分かる通り、複数のホテルが共有してるバスっぽいところ。
あと、バスに乗るときに別のホテルのエントランスの中を経由してバスに乗りました。
どうも「1つの建物の中に複数のホテルが入ってて、いろいろと共有してる」というケースがあるっぽい?
空港
ということで、昨日ぶりの北京大興国際空港。
ちなみにここの入り口前ではタバコ吸ってる人多数でした。空港内禁煙だから今のうちに吸っておくか、とかですかね。
スルーチェックイン済み、かつ預け荷物なしなので、安全検査に並びます。 写真を撮りそびれたのですが、何やら旗を振っているスタッフさんがいたのでちらっと見たところ、「搭乗開始時刻まで10分未満の人はこちら」(意訳)と書いてました。ギリギリすぎでは。。。
空港の建築、昨日はそそくさとホテルに向かったのでほとんど見ていないのですが、今日は待ち時間もあるのでじっくり観察。
北京大興国際空港はヒトデのような外観が有名ですが、中から見ても曲線的な形がなかなか面白いです。
建築よくわかっていないのですが、構造計算とか大変そう。
twitter受けの良さそうなオブジェ。
上下でギャップが激しい気がします。
搭乗口には、おそろいの蛍光色のジャージを着た少年少女たちが並んでいました。
どうも新疆から北京に修学旅行か何か?に来た中学生?っぽい気がします。
大して待たずに登場開始!
フライト
せっかくの窓際席、河西回廊を上から眺めるぞ! と楽しみにしていたのですが、残念ながら道中ほとんど地上は雲に覆われていて眺めを堪能することはできませんでした。
着陸が近くなってやっと雲が途切れたときの写真はこちら。
植生がほとんどない大地を見ると乾燥した気候であることを実感します。


機内食。 メインは鶏肉と椎茸のあんかけご飯のようなもの。 ちょっと面白かったのが、右の写真の生のベビーキャロット。水果胡萝卜って書かれてるので、果物扱いっぽいです。
隣の席の学生さん(さきほど見かけたジャージの集団の方)、フライト中もずっとスマホ(画面がちらっと見えたのですが漢文)や教科書で勉強してました。 偉すぎる。
ということでウルムチ着! ウルムチは言わずと知れた、新疆ウイグル自治区の首府。 いわゆる南疆と北疆を行き来する際の経由地点で、交通の要衝だそう*1。

ウルムチ市街地へ
空港からは乗り換えが面倒そうだったので、タクシーで移動します。ただ、40元くらいで意外と高かったので、次回は公共交通機関にしようと思うのでした。
ということで、ウルムチ駅に到着!
前回の旅の最後ではカシュガルから夜行でここに戻ってきてウルムチを観光して終了だったので、今回の旅はここからやっと開始、と言っても良いかもしれません。
ちなみに中国の都市だと、「{都市名}駅」と「{都市名}{方角}駅」があったときはだいたい後者が古い駅(高速鉄道が止まらない)で後者が新しい駅(高速鉄道が止まる)ことが多い*2気がするのですが、ここウルムチだとウルムチ駅は高速鉄道も止まる新しい駅です。
バスターミナル近辺にて
バスチケット購入
お目当てのバスターミナル(高铁国际汽车客运站)は、ウルムチ駅のすぐ近くにあります*3。
翌日の天山天池観光のためのバスチケットをここの2階で購入しました*4。 列に並んでたら割り込んできたおばちゃんがいましたが、窓口スタッフさんに追い返されてました。
昼食
昼食はバスターミナルすぐ横のこちらのお店で。
ちなみにこの時点で14時なのですが、ウルムチは実質2時間くらい時差があるようなものなので、お昼にちょうど良いくらいの時間です。
丸子汤套餐、49元(ちと高いかも...?単品の丸子汤は28元)。
丸子汤は弾力性のある肉団子だけでなく、スライスされた牛肉や面筋(グルテン)となかなか具沢山。 ねぎやパクチーも香りも効いていて美味しかったです。ただしけっこう辛い。。。
皿に盛られているのは骨付き牛肉(「牛大骨」)、こちらはスパイスの香りと塩気が効いていて美味い。
ちなみに「丸子汤って名前についてるお店なんだし丸子汤頼むぞ」と思って頼んだのですが、周りの人はほぼ全員が拌面(ラグメン)か炒面を食べていて、丸子汤を頼んでいる人は見かけなかった気がします(やはりお高いからか。。。)
ウルムチ街歩き
お昼も食べたので観光へ。
ウルムチ市街地最大の見どころは新疆ウイグル自治区博物館だと思うのですが、こちらは去年ウルムチに来たときに2日かけてたっぷり見たので、今回はパスです(なお、2000年前の繊維製品やら1000年以上前の点心(!)やら、乾燥した気候のおかげでとんでもなく保存状態の良い品々が見れるので、本当におすすめです。ウルムチ初めての人はぜひ行きましょう。)。
ということで、今回はぶらぶら街歩きへ繰り出します。 まずはバスを乗り継いで大バザールのあたりに向かいます。
バザール
大バザールはテーマパークっぽいところはあまり興味がないので、外からちらっと眺めるだけでパス。
このへんで雨が降り出してきました。


道行く人で傘をさしてる人は半分いないくらいで、建物入口で雨宿りしてる人も見かけました。結果として30分~1時間くらいで止んだので、それでも良いのかも? *5 一方、往来で傘を売る人も複数見かけたのが印象に残っています。
ちなみに気温も低く、なんとこの日の最高気温は10℃に届かないくらい。前日の東京は最高気温が30℃だったので、気温差がきつかったです(がっつり風邪ひいた。)。
こちらは通り沿いのもうちょっと生活感のある(?)バザール。
重ねられたノンの姿に、新疆に来たことを実感します。
モスクいろいろ




モスクも複数見かけました。なんとも多種多様な建築様式です。 ただ、(モスクにしては)建物はどれもあまり古くはないようです(たとえば左上の陝西大寺は解説によると1906年の再建とのこと。)。 また、観光客向けの場所ではあまりなさそうで、中に入ったのは陝西大寺(左上)のみ。こちらも中庭には入れるものの建物の中には入れませんでした。
人民劇場
歩いていたら、やたらと豪華な建物に遭遇。
気になるので寄ってみたところ、新疆人民剧场とのこと。
ここ20年とかあたりの建物かなーと思いきや、現地の解説の碑曰く意外と古く1956年建造とのこと。
中にも入ってみました。こちらは入ってすぐのロビー。
演目の紹介。
話劇というのは演劇(ただし歌など音楽はあまりなく台詞がメインの劇)のことのよう*6*7です。
右の「宋美龄的耳环丢了」はちょっと小红书で検索してみたところ、推理もの?でかつインタラクティブな(なんと客席に質問が飛んでくる)演劇のようで、「ノート持っていって見ながらノートを取るのがおすすめ」という人もいました。ちょっと気になる(がしかし、ついてける中国語力がなさそう。)。
演劇がメインなのかなーと思いきや、チケット売り場を見ると映画が多いようです。
左上の「哪吒之魔童闹海」はtwitterでもちょいちょい聞いた記憶があります。
中には日本のアニメ(「日本动画」と書かれているもの)もあり、「触碰你」(原題は「ふれる。」)はロビーで予告編も流れていました(なおこの作品は私は初耳。)
人民公園
「人民公園」とあるので、新中国成立後にできたかと思いきや起源は意外と古く、現地の解説パネル曰く、1884年に整備された公園だそうです。さすがにその時代に一般市民向けに開放した公園だったわけではないと思うので、どう使われていたのか気になるところです。


人民公園という名前らしく、社会主義を感じるオブジェを発見。右の記念碑は4面に異なる言語が刻まれていて、解説パネルによると中国語、モンゴル語、ウイグル語、カザフ語だそう。


その一方で遊具類(というか小さな遊園地?)やジム(確か健身馆って書いてあった気がします)もあったり、卓球や踊り、トランプや将棋に興じる人々もいて、地元の人の憩いの場になっていることも感じられました。 ちなみに踊りの音楽が中央アジア風のものだったところは新疆らしい。
唐代の詩人、李白の像。
李白は新疆関係なくない?と思ったのですが、像の裏に丁寧にも解説があり、曰く碎葉(スイアブ)の生まれとのことです。
これは知りませんでした。
ちょっと古そうな建物もあり。
と言っても現地の解説曰く、朝陽閣(上の写真)は1922年建造、潮心亭(下の写真)は19世紀とそんなに古くはないよう。
紅山公園
しばらく歩いて、お次は紅山公園に。 ウルムチの公園としては、人民公園よりもこちらの方が有名かと思います*8。 18世紀に寺院や廟が築かれたのですが、1933年に当時の軍閥によって破壊されてしまい、今は古い建物はほとんど残っていないようです*9
南門から入ったところ、写真のようになかなかの階段を上ることになりました。
上からは市街地を一望することができます。
夕陽スポットらしく、自撮りをする若者たち多数でした。
さてさきほど古い建物はほとんどないと書いたのですが、数少ない例外がこちらのレンガ製の、「紅山塔」と呼ばれる塔。
ウルムチ河の氾濫が頻発したのが邪悪な竜のしわざと噂され、その竜を鎮めるという趣旨で1788年に築かれたそうです*10*11。
こういったご当地の歴史みたいな話、どういった史料に残されていたのか気になるところ。
ところで、旅行記を書いてるときにやっと気づいたのですが : 洪水が起きた場所はこのあたりらしい割に大きな川が見当たらないのでは...? と思いきや、眼下を走る道路(2つ上の写真で、右に道路)の名前は高德地图曰く「河滩快速路」。 なんとこれがかつてのウルムチ河の河道だそうです*12*13。 では元の水がどこに行ったのかと言うと、この近くを通る和平渠なる人工の水路を流れているそうです(気づかんかった。。。)。 加えて上流にはダムができてるそう。
ちょっと離れて見ると、岩山の端に塔が建てられ、街を見下ろしていることがよくわかります。
アヘン戦争で有名な林則徐の像もありました。
林則徐がアヘンの取り締まりに腕を振るったのは広東省でのことですが、アヘン戦争後に解任され、ここ新疆の地(正確にはウルムチよりももっと西のイリ)に赴任してきた、というご縁があります。
こちらのオブジェ、民族の団結を謳ったスローガン(「像石榴籽一样紧紧抱在一起」)に由来するものだと思うのですが、ザクロ(石榴)についての言葉が記されていないので、初見だと上のオブジェと下のスローガンのつながりがわからなくて芸術点が高い*14。
展望台からの眺め。この日は残念ながら雲に覆われていたのですが、晴れていれば天山山脈の峰々が見えそうです。
夕飯
夕飯は公園近くのお店で。
お昼はお肉多め野菜少な目だったから、夜は野菜が食べたい!ということで家常拌面*15。
シャキシャキの野菜をたっぷり食べれて大満足。特に香りの強い野菜が好きなので、セロリ(中華の細いやつ)多めなのも嬉しいです。
油は多いので、熱いお茶といただきました。熱いお茶と食べるだけでご飯は数割増しでおいしくなる気がする。
ちなみに、注文時に「请别放辣子」とお願いして、辛さゼロにすることに成功しました。 「这辣不辣?」→「不辣」→出てきた料理は辛い、という流れを前回の新疆旅行で体験してるので、いっそ唐辛子を入れない(「请别放辣子」)のが一番確実ということを学習しました。
食後、地下鉄とバスを乗り継いでホテルに戻ります。翌日や翌々日の朝の都合で高速鉄道駅(ウルムチ駅)の近くに宿を取ったのですが、ウルムチ駅まで地下鉄が通ってないのが地味に不便なんですよねー。。。(そのうち開通するかもですが。)。
バスでは大きなノン(直径30-50cmくらい?)をビニール袋に入れてるお姉さんがいて、新疆らしさを感じました。
翌日に続きます。 amber-hist-lang-travel.hatenablog.com
参考文献
*1:参考文献[1]p.328「ウルムチ」の項。「ウルムチは天山山脈東部山麓の北側に位置し, 「南疆」と「北疆」を結ぶ数少ない天山越え交通路上の要衝の地である.」
*3:このとき写真を撮りそびれたので、上の写真は昼食後に改めて撮ったもの。
*4:チケット情報は翌日の旅行記or天山天池の行き方の記事にでも書きます。たぶん。。。
*5:2年前に蘭州を訪れたときも雨は通り雨でした。もしかして乾燥地帯だと雨は短時間しか降らないことが多い?
*6:https://baike.baidu.com/item/%E8%AF%9D%E5%89%A7/1004902
*7:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A9%B1%E5%8A%87
*8:一応、「4A景区」の分類ですが、「4Aってほどでもなくないか...?」というのが正直な感想です。とは言え、まったりのんびり歩き回って街の景色を眺めるには良い場所かと思います。
*9:現地の解説の碑より。
*10:現地の解説の碑。
*11:参考文献[1]p.329「ウルムチ」の項。「清朝時代, 迪化城の西側を南北に流れる烏魯木斉河の水害を鎮めるため, 紅山の頂上に鎮龍塔が設置された.」
*12:参考文献[1]p.329「ウルムチ」の項。「中華人民共和国成立後の治水事業により, 烏魯木斉河は都市を南北に貫く幹線道路へと変貌を遂げた.」
*13:百度百科 「乌鲁木齐河滩公路」の項 「乌鲁木齐市河滩路,即河滩公路,是在乌鲁木齐河中游的干涸河床基础上改建成的公路。」 https://baike.baidu.com/item/%E4%B9%8C%E9%B2%81%E6%9C%A8%E9%BD%90%E6%B2%B3%E6%BB%A9%E5%85%AC%E8%B7%AF/4574005
*14:もしかしたら裏面にザクロについての言葉があるのかもですが、裏面見ていないので不明。。。
*15:具材は確か白菜、たまねぎ、セロリ、トマト、肉少し
