世界史ときどき語学のち旅

歴史と言語を予習して旅に出る記録。西安からイスタンブールまで陸路で旅したい。

2023年トルコ旅行記 9日目 カイセリ観光とイスタンブールへの移動

2023年のゴールデンウィークのトルコ旅行9日目(2023-05-04)の記録です。 この日は観光はほんの少しで、主にイスタンブールへの移動日でした。

トルコ旅行全体のまとめページはこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

前日の旅行記はこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

お昼過ぎの便で空路イスタンブールに向かうので、早起きして午前軽く観光し、空港に向かいます。

朝起きてすぐ、部屋からこの眺め。 エルジェズ山、日程に余裕があれば登ってみたかったなー、と一瞬思うのですが、まだ雪が積もってるので難しそうですね。

ホテルの朝食ビュッフェ。ビュッフェ自体は小さかったのですが、香草が充実していて嬉しい。

カイセリ観光

ウル・ジャーミィ

解説の銘板によると、12世紀ダニシュメンド朝*1に創建され、その後地震などを経て18世紀に再建された(restored)とのことです*2

解説を信じるならオスマン朝時代の再建のようですが、建築様式には12世紀~13世紀のアナトリアらしさを感じます。

内部。質実剛健な石造りのモスク。

解説の銘板によると、建築にあたっては古代ローマ建築の石柱が転用されたそうです。 上の写真の柱の柱頭なんかはそれっぽいです(ただし、古代ローマの石柱がモスク創建当初から現在まで残っているのかは分からないです。)。

こちらはモスクに隣接する(というか建物としてはほぼつながっている?)建物。解説の銘板によるとRaşit Efendi Kütüphanesiと書かれており、18世紀に建造された図書館とのことです。 どんな蔵書があったのか/誰が利用したのかなど気になります。

クルシュンル・ジャーミ-

こちらのモスクは16世紀創建で、ミマール・スィナンの手によるもの(解説の銘板の情報)。

ルーム・セルジューク朝のモスクやメドレセの入り口でよく見られたムカルナス、オスマン朝様式では目立たないですが、こうやって残っているのを見ると興味深いです。

内部は中央の大ドームがいかにもオスマン朝な雰囲気。ただし、床面積はそれほど大きいわけではないようです(ウル・ジャーミーの方が面積は大きいと思います。)。

内部の壁面は切り石がそのままむき出しになっているようで、意外と無骨な印象を受けました。

街中いろいろ

絨毯屋のおじさまに英語で声をかけられたので少し雑談したのですが、カイセリは観光客は少ないようで"You are the only tourist here"と言われました。 絨毯はカイセリで直接お客に売るというわけではなく、トルコ各地の街に卸しているとのことでした。 絨毯見ていかないかと、きちんと(?)営業されたのですが、「荷物はこのバックパックだけだから持ち帰れないよ」と丁重にお断りしました。

街で出くわした地下通路。よーく見ると、"MİMAR SİNAN PASAJI"と書かれています。 ミマール・スィナンは確かカイセリ近郊の生まれだったとどこかで読んだ記憶がある*3ので、その縁で名前がついているのかもしれません。

通路の中は写真の通り、服などが売られていました。

カイセリからイスタンブールへの移動

カイセリ空港への移動

空港へはバスでも行けると聞いていたのですが、目の前にタクシー乗り場があったので、タクシーで移動しました。かかった時間は覚えていないのですが、お代は90TLでした。

カイセリ・エルキレット国際空港(ASR)

カイセリ空港は小さな空港で、離陸時刻の2時間半前には空港に着いていたのですが、保安検査は離陸時刻が近づかないと開始されませんでした。

時間もあるので、空港の中のカフェのようなところで軽い昼食にします。

メルジメッキ・チョルバス、125TL。 やはり空港価格でお高い上に、味も街中のチョルバ専門店の方がはるかに美味しかったので、選択を間違えた感じはあります。 市街地で早めのお昼を食べてきた方がよかったかもしれません。

カイセリ市内ではトルコ国外からと思しき観光客は見かけなかったのですが、空港には様々な言語を話す観光客が大勢いて驚きました。中国語と、たぶんラテン系の言葉が聞こえたと思います。

フライト

TK2017 ASR 13:25 → 14:55 IST

エルジェズ山はやはり目立つ。

イスタンブール国際空港からホテルへの移動

空港バス(HAVAİST)

空港から市街地へはいくつかのアクセス方法があり、当初はメトロを使おうとしたのですが、旧市街へ行くにはやや乗り換えが面倒だったので、空港バス(HAVAİST)を使うことにしました。(帰国時にはメトロを使いました。)

公式サイトはこちら www.hava.ist

詳しい乗り方はこちらのブログを参考にしました*4yurumek-turkey.com

いくつか路線がありますが、旧市街(スルタンアフメト地区あたり)に行くには12号線(↑でBEYAZIT MEYDANと書かれている路線です。)が良いかと思います。

乗り場の様子。

なお、私が乗った便はBeyazid Meydanまでは行かず、その手前のAksaray止まりでした。(このへんどういう事情かは把握していないです。)

バスの隣席に座っていたイタリアからの観光客と愚痴りながら降りました。 ただ、降車場所から5分も歩かずにトラム駅があるので、旧市街(具体的にはホテルのあるSirkeci地区近く)への移動にはあまり問題はありませんでした。

トラム

トラム乗車時に、少しトラブルがありました。

トラムに限らずイスタンブールの公共交通機関に乗るためにはイスタンブールカードが必要です。

その購入に手間取っていたら「余ってるカードがあるから、デポジット分を払ってくれたらカードあげるし、チャージ操作もしてあげるよ」と声をかけてくれた方がいました。 前述のイタリア人氏(一緒に移動することにした)も「面倒だし、お願いしない?」ということだったのでお願いした。 ただ、デポジットは100TLと言われて、「高くない?」と聞いても100TLの一点張り。渋々払いましたが、後で調べたらデポジットは50TLのようなので、これはぼったくられていた気がします*5。さすがに油断しすぎだったなと反省しました。

下記のサイトがとても丁寧に(操作画面の写真つきで)イスタンブールカードの買い方などを説明してくださっているので、事前に読んでおくべきでした。 yurumek-turkey.com

なお、Aksarayでカードを購入しようとしたときはかなり混雑していました。空港駅だともっと空いているかもしれないので、空いてるところで買っておいた方が、(列に並んだ乗客からの圧もないので)良いのかもしれません(ただ、場所より時間帯の問題かもしれません。)。

夕食

ホテルの近くのロカンタで。

確か、ムサカとエゾゲリン・チョルバス。93TL。

翌日に続きます。 amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

*1:解説には次のような記載がありました : "The building was made to build by Melik Mehmet Gazi (1134-1143), the third governer of Danişment principality, who declared Kayseri as the capital of his principality."

*2:ただ、解説の英語がところどころ怪しい。。。

*3:要出典。

*4:参照先のブログは2023年1月時点のもので、この時点では空港メトロは開業前でした。

*5:インフレで値上がりしていない限りは。