
2024年シルクロード新疆の旅15日目(2024-09-25)の記録です。 この日はパミール高原ツアー最終日。 2日前にカラクリ湖から仰ぎ見ていたムスターグ・アタの氷河を間近で眺め、大自然のスケールに思いを馳せました。 いまだにあの氷の塊が流れるのが信じられない。。。
今回の旅全体のまとめページはこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com
前日の旅行記はこちら
amber-hist-lang-travel.hatenablog.com
移動
前日に同じく、朝9時(実質7時より前)にタシュクルガンのホテルを出ます。
パミールの山嶺が陽を浴びてて美しい。
昨日(の前半)と一昨日は南に走りましたが、今日は最終日ということで反転し、北に戻ります。
30分ほど走ると、この日の目的地が見えてきました。
2日前にカラクリ湖の湖畔から眺めたムスターグ・アタです。
2日前の旅行記はこちら
amber-hist-lang-travel.hatenablog.com
初日に通りがかってるのにそのときは行かず最終日に行く理由ですが、ドライバーさん曰く、「標高が高い上に歩くので、高地に体が慣れた最終日に行くのが良い」(要約)とのこと。 確かに、タシュクルガンの町でも標高3000mを越えているようなので、この1.5日で高地順応できてそうな気がします。
ちなみに今日の行き先は少し歩くのですが、往々にして南疆*1の観光地は北疆に比べて体力がいらないことが多く、南疆に比べると北疆に来る観光客は高齢者が多いそうです。 北疆の観光地は草原を歩いたり馬に乗ったりすることが多くて高齢者にはきついとか。
ブレブレですが、外に見えたのは、なんと車道の端を走る馬!
観光用とかではなく、人々の生活の中で利用されているそうです。
一方、(写真は撮りそびれたのですが)トラックに載せられた馬たちも見かけました。 ドライバーさん曰く、こちらは氷河公園(この後の目的地)で観光客を乗せる馬が出勤するところだとか。
遠景の氷河を戴いた山と、近景の草地+馬、なんとも絵になります。
慕士塔格冰川公园
タシュクルガンから1時間ちょっとで、慕士塔格冰川公园に到着です!
上の方は寒いと聞いたので、着替えに持ってきたズボンやシャツを重ねました。
あと、サングラスも(単純に海抜が高く紫外線が強いのと、氷河からの反射も多いので。)。
中国の大規模観光地あるある、とりあえず最初はビジターセンターに入ります。
ちなみに、「高地なので3歳以下、60歳以上、基礎疾患(高血圧や心臓病など)のある方は入園禁止」との注意書きがありました。実運用がどこまでこの通りかはさておき、年取る前じゃないと行けないところってあるんだなと再認識しました。
ドライバーさんがチケットを購入してくださるのを待つ間、しばし待機。
模型があって、鳥瞰したときの概要をつかめます。
中央やや右、麓にある「游客服务中心」が現在地で、そこからシャトルバスで氷河の端のあたりまで登っていきます。
左に「国际登山基地」が見えるのですが、こちらは山頂を目指すガチ登山家の方向けのはず。私は雪山も登るのですが、7000m峰は想像もつかない世界ですね。
ということで、乗車。
このときは朝一番の第一便で人が少なかったからか、後ろに並んだバスではなく、バンでの移動でした。
乗車時間は意外と長く、15分くらいかけて標高を少しずつ上げていきます。
この道中の眺めも良かったです。がしかし、進行方向右側に座ったのに対し、反対側はムスターグ・アタを望めたので、上りは左側の座席の方がよさそうです(ということで、帰りはそちらが見える側に座りました。)。
バスの終点からは徒歩または馬で先を目指します。
ドライバーさんに事前に聞いた話だと800mくらい歩くので上りは馬、下りは徒歩がおすすめとのこと。 ただ、片道1人100元とそこそこ良いお値段がするのと、そもそも馬が朝早すぎてまだ来てなかったので、自力で登ることにします。 一緒のツアーに参加していた重慶女子は自力で登ったのですが、広東夫婦は馬を待つことに(ただ、鍵のトラブル?とかでこの日馬が来たのは11:30頃で、ご夫婦は上まで行くのを諦めていました。残念。。。)。
海抜が高くてきついけど、深呼吸してゆっくり登れば特に問題なく歩けました(登山と違って荷物もないのも大きい。)。
遠くに別の氷河も見えます。
だいたい20分くらいの登りで、一番上の氷河展望台に到着!
看板の海抜表示を見ると、バス終点からここまで標高差約100m程度でした。
近くで見ると、まるで岩山のよう。
近くの人間と比べると大きさも良く分かります。
氷河は「河」の字の通り流れるはず*2なのですが、目の前の氷の塊を見るとこれが流れるとは俄には信じがたく、時間スケールの長さに気が遠くなります。
遠くの氷河を眺めると、シワのような模様らしきものが見て取れました。
もしかして、眼の前のこの周期的な形も、同様に流れる過程でできたしわしわだったりするのかな。
溶岩表面にもしわのような模様ができるし、もしかしてゆっくり流れる流体には普遍的に見られる現象なのかな?と思ったのですが、後でざっと調べた限りでは原理が異なる気もします*3。
振り返って下を眺めても良い眺め。
もう少し近くで観察してみます。
横方向の縞模様はおそらく雪が降り積もったときにできたものかと思われます。
ちょっと面白いのは、右下あたり、岩(人の頭より大きいくらいのサイズでした)を巻き込んでいるところ。
こっちのほうがわかりやすいかも。
たぶんなんですが、氷河に押し流されてきた岩・石が、氷河が溶ける先端でこぼれ出てるところなのかな、と思います。
モレーンってこうやってできるのか。
改めて氷河の表面を見てみると、縦方向の模様が走っている部分もありました。
これは氷河表面が溶けたときの水によるものかな?
そして触ってみると、完全に硬い氷です。これが流れるとは俄には信じがた(2回目
そろそろ良い時間になった + 馬に乗った一団も上がってきて人も増えてきたので、下り始めます。
観光客は馬に乗り、その前を人が手綱を引いて歩くのですが、この高地の上り坂にもかかわらず、私たちが普段の町中を歩くようなペースで歩いていらして驚きました。
ドライバーさんに聞いた話では、近くの村*4の方々が馬を引いてくださってるとのことで、やはり普段から高地に暮らしている方は違います。
馬は下りは空荷のこともあるよう(上りの片道でお世話になる人が多いので、それはそう)で、その場合は引いてた人が乗って下りていました。
やはり観光客を乗せてた時よりはペースが速く、山道で華麗に馬を操る姿はかっこいいです。
当然ですが上りよりはだいぶ楽なので、息も絶え絶え(?)に上る人たちとすれ違いつつ、バス乗り場まですんなり下山できました。
上りのときの反省を活かし、下りのバスではムスターグ・アタが見える側に座ったので、絶景を満喫できました。
しわのような模様や、全体的に枝分かれしてでろーん(語彙力)とした形から、確かに流れているようにも見えるので、間近に見たときとのギャップが印象的です。
見る空間スケールを変えると見え方が変わって面白いです。
隣に見えるゴングール山?方面。あちらもでろーんと氷河が発達していると思しき姿が見えます。
バスでビジターセンターに帰って来ましたが、帰りの集合時間までまだ時間があったので、ムスターグ・アタの勇姿をしばし堪能しました。
カシュガルへの帰路
3日間のツアーもいよいよ終わり、後はカシュガルへ戻るだけ。
とは言え、帰路の道中も絶景です。この日かどうかは覚えていないのですが、ツアー参加者の広東夫婦の旦那さんが「路上睡一觉,看不到一生的美景。」とツアー中に仰ってて、心から同意でした。
ムスターグ・アタを背景に草をはむヤク?の群れ。
後で写真を見返したときに気づいたのですが、牧夫の方の帽子はキルギス族などが被るタイプの帽子を被っていますね。
あと、写真は撮りそびれましたが、道中で犬も見かけました。野良犬などではなく牧羊犬だそう。
昼食の時間はないので、道中で日本から持ってきたカロリーメイトで栄養補給。
やはり高地だけあって、袋がパンパンに膨らんでいます。
水と緑に恵まれた眺めもあれば、
乾燥して荒涼とした眺めのところも。
降水が少なく河に水を依存するので、河から離れたときの差が激しいです。
一方で、同じ川沿いでも緑の気配のないところも多いです。
何がこの違いを生むんだろ?(ぱっと思いつくのは傾斜と流れの速さとか?)
白沙山白沙湖景区あたりを過ぎて、山間の道に入っていきます。
往路も通ったのですが、土砂崩れの復旧作業中のところも通りました。 今回は幸い通行止めになりませんでしたが、運が悪いと通行止めや渋滞などで数時間ロスするそうです。
だいたい4.5時間くらいのドライブで、17時前にカシュガル着! 現地時間の感覚だと15時前なので、だいぶ早めの到着な気分です。
順次お客さんを降ろして解散です。 広東夫婦は、明日も同じドライバーさんと1日ツアーとのことでした(行き先を聞いたはずなのですが、忘れました。。。)。 重慶女子はウルムチに夜行列車で帰るとのこと。初日は朝着の夜行列車から直行、帰りも夜行列車、でなかなかの弾丸旅行です。
夕食など
ひとまずホテルにチェックインします。 心なしか階段を歩く足取りが軽くなったように感じられます。「これが高地トレーニングか」と一瞬思ったけど、大して上で運動してないしこんな短期間で効くとは思えないので、単に上がきつかっただけな気もします。
夕飯はこちらのお店で。
ラグマンと、薄皮包子を頼みました。
薄皮包子が何かを知らずに頼んだのですが、
ウズベキスタンで食べたマンティと類似したものでした。
確かに中国の普通の包子に比べると皮は薄いので、尤もなネーミング。
具はかぼちゃとのことだったので、かぼちゃの方はつぶしたかぼちゃが餡になってるのかと思いきや、さいの目切りのかぼちゃが入ってで少しびっくり。
ピリ辛で、肉も少量入ってた気がします。
夕食後、ホテルに戻ったら太鼓の音が聞こえてきたので、外に見に行ったところ、車(ピックアップトラック?)の荷台で演奏する人たちがいました。
視認はできなかったのですが、ズルナのような音も聞こえました。
その後ろにカメラを構えた車、さらに後ろに花で飾られた車が続いていました。
ホテルの警備員さんに聞いたところ、ウイグル族の結婚式の始まりを告げるパレード?だそう。
翌日に続きます。
参考文献
- [1] 日本雪氷学会 監修 (2018)「新装版 雪と氷の事典」朝倉書店 ISBN:978-4-254-16131-1
- [2] Slim et al (2009) “Surface wrinkling of a channelized flow” Proceedings of the Royal Society A





























































































































































































































































































































































