世界史ときどき語学のち旅

歴史と言語を予習して旅に出る記録。西安からイスタンブールまで陸路で旅したい。

2023年 河西回廊の旅 2日目 : 西安から蘭州への移動と甘粛省博物館観光

2023年シルクロード河西回廊の旅2日目(2023-09-15)の記録です。

この日は早速西に向かい、蘭州を観光します。 何か所か回るつもりだったのですが、甘粛省博物館の展示が充実していて、ここで1日使い切りました。

今回の旅全体のまとめページはこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

前日の旅行記はこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

蘭州への移動

西安北駅へ

朝7:10の電車*1を予約したので、6時くらいに西安北駅(西安北站)に着けるよう、早起きしました。 ホテルからはタクシーで駅に向かいました。運転手さんからは「1階?2階?駅入り口に直接車を寄せられるのは2階。」と聞かれたので、2階でお願いしました。 支払いはAlipayで行いました。

西安北駅入り口(2階)
駅に入る前に簡易な身分確認と手荷物検査があります。大陸居民身分証があればタッチで自動ゲートを通れますが、私はパスポートだったので係員に見せて通りました*2

朝早い上に、今回の旅程の鉄道は全てeチケットなので、紙の切符への引き換えは不要。ということでかなりスムーズに進みました。タクシーを降りて3分くらいで全部終わった気がします。昔は紙のチケットへの引き換えが必要で、かなり列に並んだ記憶があるので、違いに驚きました*3

西安北駅

駅内部。知識としては知っていたし前も中国の鉄道に乗ったことはあるのですが、久々に見ると「中国の鉄道駅ってやっぱり日本で言う空港の感覚だよなー」とサイズ感に改めて驚きました。 ちなみに、今回の旅で乗車に使った駅の中では、西安北駅が規模でも施設の充実度でも一番の駅でした*4

改札フロアから上に上がると、レストランがいくつも並んでいます。まだ朝6時でしたが、営業している店舗は多数ありました(きちんと数えてないですが、片手に収まらないくらいはあったはず。)。

西安名物の肉夹馍や蘭州名物(というか甘粛省名物?)牛肉麺を推しているお店が目立ちました。ただ、メニューなどを見てみるとそれらのお店でも様々な料理があるようでした。红烧盖浇饭とか。

ケンタッキーもあり。

朝食はこちら。肉夹馍と皮蛋廋肉粥などのセット。32元。ちょっと高い気がしますが、駅内だから...?

売店も営業していたので、ここで水を買いました。

乗車

改札は発車時刻の20分くらい前に開始しました。

他の乗客は大陸居民身分証(たぶん)を改札にタッチして次々と通っていくのですが、私はパスポートで乗車するので係員がいる列(上の写真で「其他证件通道」と書かれているところ)に並び、係員にパスポートを渡してパスポートの情報を手打ちしてもらいました*5

ちなみに、電光掲示板には「発車時刻の3分前に改札を閉める」旨書かれていました*6

ホームの光景。曙光を浴びた車両に人々が次々と乗り込んでいく様子に旅情を感じました。

今回の車両。"复兴号"と書かれているので、たぶん"和谐号"よりも新しめなもののはず。

車内の様子。とても綺麗で快適。

列車はほぼ定刻通りに発車しました。 河西回廊の旅、ここからいよいよ始まりです! 1000年以上前に都長安を発って西域に向かう人々の足跡を追うのだと思うと、感慨深いものがあります。 と言っても、1000年以上前とは違い、文明の利器のおかげであっという間の楽な移動です。

車内アナウンスによると、高速鉄道では全車禁煙で、バレたら罰金などに加えて、一定期間(確か180日)中国鉄道からbanされるらしいです*7

また、ワゴンによるお弁当などの車内販売もありました。

車窓からの眺め、高層マンションが並ぶ光景もあれば、農村の風景もありました。 西安近辺は比較的緑豊かな印象です。 宝鶏南から天水南はトンネル区間が多かったです。

蘭州に近づくと、より乾燥した気候を感じさせる風景が広がります。 今回の旅ではだいたい西に行くほど乾燥した気候になるようで、この後も車窓からの眺めの変化が興味深かったです。

蘭州西駅

3時間ちょっとで、蘭州西駅に到着。

高速鉄道の蘭州西駅は地下鉄の「兰州西站北广场站」(蘭州西駅北広場駅)に直結しており、スムーズに乗り換え可能です。

蘭州地下鉄

乗車方法は、西安の地下鉄と類似していて、券売機で単発の乗車券を購入する or QRコードをかざして乗車することが可能でした(チャージ式のICカードがあるかは確認しそびれました。) 参考に、西安の地下鉄の乗り方メモはこちら: amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

かなり新しいようで、駅構内は明るく綺麗でした。

甘粛省博物館に行くので、博物館近くの「西站什字站」で下車します。

昼食

せっかく蘭州に来たので、蘭州牛肉麺を食べました*8

メニューや店名などを見るに、現地では単に「牛肉麺」と言えばこれを指すようです(香川県で「うどん」と言えばさぬきうどんのことを指す気がするし、自然な気がします。)。

小皿やトッピングなどをとる→牛肉麺などを注文し、まとめてレジで会計する→奥の麺コーナーに食券を渡して作ってもらう、という形式でした。 麺コーナーでは麺の太さや辣油(「辣子」と呼んでいました)の量を訊かれました。コシのある麺が好きなので、太さは二細でお願いしました。

なお、上に乗せる肉は別売でした。麺単品で頼んで実物を見てから気づいたので、この後追加で注文しました(上の写真は追加注文前に撮ったものなので、肉は乗っていないです。)。麺、小皿、追加の肉をあわせて19元でした。

机の上の急須のようなもの、一瞬お茶と間違えかけたのですが、お酢でした(中国の黒醋です。)。

スープに溶け込んだスパイスの香りと、パクチーとニンニクの葉の風味のミックスがたまらないです。 一度で3種の違った味を楽しめるのも良いですね: 最初にラー油のかかっていない部分のあっさりしたスープを味わい、次にラー油を混ぜて味と香りの変化を楽しみ、麺を2/3くらい食べたあたりでお酢を加えてさっぱりとした風味でしめる、という具合です*9。 日本にいても定期的に無性に食べたくなります。

甘粛省博物館

たぶん蘭州観光の目玉、甘粛省博物館。もともとはここに加えて他にもう1, 2箇所観光するつもりだったのですが、この博物館だけで4.5時間くらい滞在したので、他に観光はしませんでした。

基本情報

公式サイト : http://www.gansumuseum.com/wap/index.html

定休日や開館時間については上記公式サイト参照。

なお、以下のページから、収蔵品(の一部?)の画像や説明を見ることができます。 www.gansumuseum.com

入場予約について

原則として事前予約が必要です。wechatの公式アカウントから予約できます(中国語)。

ただ、私は予約に必要なmeituanアカウントの登録時にいろいろと操作を間違えたせいかmeituanアカウントがロックされてしまい、予約ができませんでした。 ということで、(予約枠に1000人単位の空きがあることを確認したうえで)予約無しで向かいました。係の人には「パスポートでも予約できるよ」と言われたのですが、「中国の携帯電話番号がなくて…」と言ったところ、入口で紙に名前とパスポート番号を書いて入場できました*10

ただ、連休などの混雑する時期で予約枠に空きがないときはこの方法は使えないかもしれません。

音声ガイドについて

解説パネルがあまりない代わりに、自動音声ガイド(20元)は充実していました。

上の写真のものは、Alipayを利用するもので、支払いも受け取りも完全自動でAlipayで操作できました(これとは別に、wechat payで利用可能なものもありましたが、私は試していません。)。ただairalo回線ではエラーで動かず、中国SIMに切り替えたら成功しました。(同様に、VPNを噛ませてるとダメかも。)

なお解説言語はたぶん中国語のみのようですが、スクリプトを見れました。

展示構成

展示構成は上の写真のとおりです。

臨時展覧としては、このときはガンダーラ美術の展示が行われていました。 また、1階の美術品コーナー、書画コーナーでも企画展を行っているよう。

全部見てると時間が足りないので、興味のあるところから優先的に見るのをおすすめします。またはざっと一周して様子を見てから集中的に見るところを決めるのも良さそう。 私は「丝绸之路文明展」(シルクロード文明展)にほとんどの時間を使いました。

シルクロード文明展

先史時代や周あたりから始まり、清までを扱っています。ただ、重点は漢代や唐代あたりに置かれているように感じました。

以下、興味を引いた展示品を紹介します。ただし、私の好み*11に偏ったものになっているので要注意。

先史時代~秦

西周時代の円筒形の青銅器。音声ガイドによると、この形状は遊牧民の影響を受けているとのこと。

動物紋の装飾品も多数ありました。

戦国期のもので、グリフォンと虎が争う様を表現したものとのこと*12

こちらは張掖出土の、戦国期から前漢と推測される装飾品。音声ガイドでは、確かシフゾウをかたどったものであると言っていた気がします。

漢~魏晋南北朝

漢代の展示に入ると、木簡などがいくつか展示されており、個人的にはここに一番興味を惹かれました。2000年近く昔のものなのに文字がくっきり残り、読み取れることに感動しました。

まずは漢代の「検」。 「検」とは、木簡を遠隔地に送る際に、その上にもう一枚重ねる別の木簡などのことを指します。 検と本体の木簡をひもで縛ることにより、本体の木簡に書かれた内容が見えないようにすることができます。また、検には宛名や配達方法などが記載されたとのことです*13

  • 左から3つ目の検にはくっきりと「懸泉置」と(少し字体が異なりますが)書かれているのが見て取れます。「懸泉置」の「置」は、漢代の駅站を指します*14
  • 左から2つ目も、割れていますが、「懸泉置」と書かれているようにも見えます。その下は配達方法などを指すものでしょうか*15
  • 右から2つ目の検にはでっぱりがあり、封泥を収めるための璽室かも?と思ったのですが、本で見たもの*16とは形状が異なるので自信はないです。

こちらは武威出土の漢代の木簡3組。左から、「儀礼」木簡、王杖木簡、医薬木簡。

ぱっと見ただけでも、「儀礼」木簡だけ、他の2組の木簡に比べて長いことが見て取れます。

これは現場で見たときはあまり気に留めなかったのですが、この長さにも意味があるようです : 漢代の標準的な木簡の長さは一尺(約23cm)*17*18であったものの、より長いものの方が格が高いとされていたようです。具体的には、皇帝が使う木簡は一尺一寸*19*20だったり、後漢時代に書かれた文章に「春秋」(儒教経典の1つ)は二尺四寸の木簡に書く旨の記載があったり*21

で、上の写真の一番左端の「儀礼」木簡も、長いものは約56cmで、これはほぼ上述の二尺四寸に一致するとのことです*22*23

儀礼」木簡の拡大図。 現地では気づかなかったのですが、帰ってから読んだ本で「それぞれの木簡の下部に通し番号がふってある」*24ということを知り、自分の目の節穴ぶりを反省しました。。。 確かに、上の写真でも一番左の木簡の一番下に「十一」とある気がする...? ちなみに博物館公式webページ http://www.gansumuseum.com/dc/show-588.html の写真でははっきりと数字が読み取れます。

こちらは医薬木簡。博物館公式サイトのページは http://www.gansumuseum.com/dc/show-586.html

団体客のガイドの話を隣で立ち聞きしたところ、医者の墓から見つかったものと話していました。が、公式サイトで被葬者について特に言及がないので、本当かどうかは分かりません。 対象の病名や症状と、それに対する治療法が書かれているとのことです*25。 よーく見てみると「...酒飲之日三四…」あたりは読み取れる気がします*26

武威の雷台漢墓出土の、陶製の楼閣。 漢代の建築で現存しているものはないかと思うので、(これは完全に想像ですが)当時の建築についての手がかりとして貴重なものなのではないかと思います。 少し下からも眺めてみたのですが、斗栱はないようで、省略されているだけなのか、果たして当時本当になかったのかなどが気になりました。

「铜奔马」と呼ばれる、青銅製の馬。こちらも武威の雷台漢墓出土。 中国観光のシンボルとしても用いられているようで、おそらくこの博物館で一番有名な展示品かと思います。 タイミングによっては人だかりもでき、フラッシュをたいて警備員に怒られている人もたくさんいました(フラッシュ撮影禁止です。)。

武威の雷台漢墓出土の儀仗隊。 馬具はだいぶ簡素に見えます。少なくとも鐙はなさそう。 最後尾は牛車なのですが、音声ガイドによると次の2つの説があるようです (1)文官の地位は武官より低く、牛車は文官のためのもの。(2)隊列の馬糞を回収するためのもの(燃料などとして用いるため)。 なお、この展示は上面はガラスでカバーされておらず、個々の像を固定する器具も見られなかったので、レプリカかもしれません。

素朴でどこかユーモラスな木製の俑もありました。

画像塼。 嘉峪関の魏晋南北朝時代の墓から見つかったもので、レンガの上に当時の生活の様子(農耕、狩猟、調理など)が描かれています。 参考文献[7]では、当時の食生活を示す史料としてこれらの図が盛んに用いられていました。 日常生活に興味がある身としては、非常に興味深かったです(ただし、展示されているもののうちけっこうな部分がレプリカ。)。 ちなみに、この後嘉峪関を訪れた際には、実際に墓の中を見学しました。

唐代以降

唐三彩の俑などに加え、仏教関連に限っても仏像、仏舎利容器、仏典など多種多様な展示がありました。 ただ、私は漢代の展示にかなり時間を使ったので、唐代は軽く見るだけになりました。

こちらの皿には目を惹かれました。 いかにもギリシア・ローマらしい様式の装飾がなされています。 博物館公式ページ( http://www.gansumuseum.com/dc/show-502.html )によると甘粛省出土で4~6世紀のものと見られるとのこと。 往時の東西文化交流の様子が偲ばれます。

宋代の法帖「淳化閣帖」を明代に石に刻んだもの。 石にこれだけ曲線的な文字を刻む技巧には驚きを禁じえません。 トルコでセルジューク朝時代の文字装飾を見たときにも同じようなことを感じた記憶があります。

西夏時代~明代の、各種文字の文書。西夏文字、回紇文字、チベット文字などなど。 これだけ多様な文字の文書があるのも、やはり甘粛省という場所故でしょうか。

パスパ文字の書かれた「符碑」。高校の世界史などで類似の品の写真を見たことがある方も多いのではないかと思います。

夕食

本当は博物館以外にももう2か所ほど観光したかったのですが、もう16時半を回っていたので、観光を切り上げてホテルに向かいます。

翌日は朝早くの蘭州駅発の電車で移動するので、ホテルは蘭州駅近くに取ってあります。 ちなみに午前に高速鉄道で着いたのは蘭州西駅で、蘭州駅とは異なります*27

地下鉄から降りるとかなり激しい雨が降っていました。 傘を持っておらず地下鉄出口などで雨宿りする人が多い中「折り畳み傘持ってるから歩けるぜ」と意気揚々と歩いてホテルに向かったのですが、雨は一時的なものだったようですぐにやみました。 すぐやむなら雨宿りする方が賢かったと思います。やはり現地の方にはかなわないですね。

夕飯は駅近くのこちらのお店で。

手抓羊肉。 店員さんからおすすめされたのですが、メニュー上はなんと500gでした。 さすがに1人では食べられないと話したら、半額で250gのものを用意してくださいました。 名前の通り手づかみで食べるのが一番食べやすく、使い捨てのポリエチレン(?)手袋も用意されていました。

肉は柔らかく臭みもあまりなく、美味しかったです。 けっこう脂があるはずなのですが、生ニンニクを齧りながら食べるとさっぱりして良かったです。(お店の方おすすめの食べ方) にんにくの写真を撮りそびれたのですが、日本で見るものよりも白く透き通っていて、辛味が強いように感じました。

野菜も補充したいので、油麦菜炒め。

あとはこれに白米を足しました。全部で59元。完食したのですが、さすがに量が多かった。。。

食べすぎたので、腹ごなしに夜の蘭州駅近辺をぶらぶらと散歩しました。 駅前では前日に同じく広場舞に遭遇できました。広場というほどの広さがあるところではなかったのですが、コンパクトに踊っていてすごい。

翌日に続きます。 amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

参考文献

  • [1] 大庭脩(2020)「木簡学入門 」志学社 ISBN: 978-4-909868-01-5 (※1984年刊の講談社学術文庫を再刊したもの)
  • [2] 籾山明(2021)「漢帝国と辺境社会 長城の風景 増補新版」志学社 ISBN: 978-4-909868-05-3 (※初版は1999年刊の中公新書)
  • [3] 冨谷至(2014)「木簡・竹簡の語る中国古代 : 書記の文化史 増補新版」岩波書店 ISBN: 978-4-00-026859-2
  • [4] 柿沼陽平(2021)「古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで」中央公論新社 ISBN: 978-4-12-102669-9
  • [5] 栄新江 著, 高田時雄 監訳, 西村陽子 訳 (2012)「敦煌の民族と東西交流 (敦煌歴史文化絵巻)」東方書店 ISBN: 978-4-497-21203-0
  • [6] 赤堀昭(1978) 「武威漢代醫簡について」東方学報 50巻 https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/66553 ※これは参考文献[1]のp.84で知ったものです。今はもっと新しい釈文や訳があるかもしれませんが、探せていません。
  • [7] 高啓安 著, 高田時雄 監訳, 山本孝子 訳(2013)「敦煌の飲食文化 (敦煌歴史文化絵巻)」東方書店 ISBN: 978-4-497-21205-4

*1:国鉄路 D2649 西安北 7:10 → 10:23 蘭州西

*2:もしかしたらゲートにパスポートの画像スキャン機能もあったのかもしれませんが、確認していません。係の方に「ゲートでスキャンしてね」とも言われなかったので、たぶんゲートにそのような機能はないのではないかと推察します。

*3:今回の旅ではこの後も、駅に入るのは5分もかからずスムーズでした(昼間や夕方の乗車も同様。)。ただ、5/1連休、10/1連休、春節、夏休みなど、混雑する時期はこの限りではないかと思います。

*4:今回の旅で利用した駅一覧 : 西安北駅、蘭州西駅、蘭州駅、武威駅、張掖駅、張掖西駅、嘉峪関南駅、敦煌駅。

*5:この後、他の駅ではパスポートを係員の前の機械でスキャンするのも試してみました。たまにうまくいかないのですが、基本的には無事に通過できました。注 : 私のパスポートは中国パスポートです。

*6:駅や便によっては5分などのこともありました。

*7:"限制"と言っていたので、完全に乗車禁止なのか、一部だけ禁止なのかなどは不明。

*8:このお店、高德地图では「金福蓬灰牛肉面」と書かれていたのですが、どうも店名が変わったようです。よくよく見ると奥の方に古い(?)店名が書かれています。

*9:我流です。今思うと現地の方がどう食べているのか観察しておきたかったです。

*10:私以外にも紙に書かれた名前があったので、他にもこの方法で入った人がいる、という理解です。

*11:文字が書かれたものが好き、仏教芸術などよりは日常の生活がうかがい知れるものが好き、など。

*12:見た目は似ているようですが、これをグリフォンと即断して良いのかはちょっと引っかかっています。グリフォンと言えば古代オリエント古代ギリシアあたりのものという印象があるので、この名前をそのまま借用して中国からの出土品に使うのが適切かは分からないです。

*13:参考文献[1]41~p.42、参考文献[2]p.16、参考文献[3]p.82、参考文献[4]p.52~p.54。参考文献[4]では「検」という言葉は出てきませんが、図2-1左側や図2-2などで解説されているものは、他の文献で述べられた「検」に該当するかと思います。

*14:参考文献[5]p.35

*15:参考文献[1]p.42「たんに宛名書きだけでなく、その後に「以郵行」(図13)「以亭行」、「行者走」、「吏馬馳行」などという文句がついているものがある。これは文書の伝達方法の指定である。」。これを踏まえると、最後の2文字は「亭行」にも見える気もします。が、素人が限られた知識で妄想を広げるのもよくないので、判断保留で。

*16:参考文献[1]p.42~p.43、または参考文献[4]p.52~p.54。

*17:参考文献[1]p.28 「漢簡の標準的なものは、長さ約二三センチ、幅約一センチ、厚さ〇・二~三センチの木または竹のふだである。(中略)この約二三センチという長さには意味がある。それは漢尺の一尺の長さにあたる。」

*18:参考文献[3]p.68「編綴簡に使われる簡は、標準の長さが一尺(漢代の一尺は約二三センチ前後)であることが決められていた。」

*19:参考文献[1]p.34 「ふつうの文書類が一尺であるのにたいして、皇帝は一尺一寸の簡を使った。」

*20:参考文献[3]p.68「標準簡の他に皇帝の使用する簡は、一尺一寸(二五センチ前後)であり」

*21:参考文献[1] p.35 「後漢の大儒、鄭玄が論語に注を付つけたその注の序文に、『孝経鉤命決』という緯書の記事を引用して、"春秋は二尺四寸、孝経は一尺二寸、論語は八寸"の簡に書くということを記している。」

*22:甘粛省博物館の収蔵品ページ http://www.gansumuseum.com/dc/show-588.html 参照。また、参考文献[1]p.35の記載も参照。前者は「武威市磨嘴子汉墓」、後者は「甘粛省武威県の磨咀子六号漢墓から出土した」とあるのですが、おそらく同一のものを指すのではないかと思われます。

*23:参考文献[3]p.68「儒教の経典である経書は二尺四寸(約五五センチ)の簡が使用されることになっていた。一九五九年甘粛省武威磨嘴子六号墓から五百余枚の簡牘が発見され、その中には経書の一つである『儀礼』が含まれていたが、長さは五五センチ程度、確かに経書には漢尺二尺四寸の長さの簡が使われていたことが分かる」

*24:参考文献[1]p.81 「甘粛省武威県磨咀子六号後漢墓」から出土した木簡の中の「儀礼」についての文脈で「各簡の下端に番号がつけてあって、編が切れてばらばらになっても、ただちに順序が正せるように配慮してあること、つまり今日の本のページのノンブルに相当する数字が書いてあった。」

*25:参考文献[1]p.84 「最初に何々を治療する方という意味の方名を書き、ついで病名または症状を書き、薬物の名前と分量、治療の方法、服薬の方法、服薬にさいしての禁止事項とその反応の順になっているのが通常である。」

*26:参考文献[6]の18と数字がふられた箇所がこの木簡に該当するかと思います。

*27:蘭州駅発で西に向かう鈍行列車は蘭州西駅にも停車するので、蘭州西駅の近くにホテルを取った方が良かったかもしれません。もともとは東側(蘭州駅寄り)の観光地にも行くつもりだったので、蘭州駅にホテルを取り、蘭州駅発の乗車券を事前に購入しました。