世界史ときどき語学のち旅

歴史と言語を予習して旅に出る記録。西安からイスタンブールまで陸路で旅したい。

2023年河西回廊の旅の準備のメモ

2023年のシルバーウィークに、西安から敦煌まで旅しました。この記事には、その時に準備したことなどを記載します。

旅全体のまとめはこちら amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

基本的には地球の歩き方を参考にしました。 D07 西安 敦煌 ウルムチ シルクロードと中国西北部 2020年~2021年版 | 地球の歩き方

そのうえで、詳細や最新の情報は以下のとおり調べたり準備したりしました。

日程決め

気候

下記のサイトで、訪問先都市の気候を調べました。 The Weather Year Round Anywhere on Earth - Weather Spark

今回の旅だと、西安と西の方(嘉峪関や敦煌)では気候が違う(西に行くほど乾燥していて、夜は冷え込む)ので、複数都市の情報を調べておきました。

この時期は蘭州より西では「昼間は30℃くらいまで上がるのに、夜は16℃くらいまで下がる」という1日の中での気温差が大きい天候でした。 また、西安はちょうど秋雨にあたってしまい、昼間でも気温が18℃くらいまでしか上がりませんでした。

祝日など

JETROのカレンダーもあります

祝祭日 | 中国 - アジア - 国・地域別に見る - ジェトロ

が、詳細なカレンダーはbaiduで適当に「日历」(カレンダーのこと)と検索して調べました。

観光地の情報

地球の歩き方はCOVID19前の情報なので、ここは追加でいろいろと調べました。

  • wechat公式アカウント : 少なくとも今回の旅行で行った観光地については、baiduで調べた限りでは、あまり公式webページが見つかりませんでした。その代わり、wechat公式アカウントがあるところが多かったので、公式の情報(主に営業時間や予約の要否など)はwechat公式アカウントで調べることが多かったです(ただし中国語)。
  • ctrip(携程) : 中国の旅行情報サイト(中国語です。ただし、trip.com(日本語あり)でも同じような情報が得られるかも?)。観光地の営業時間などの情報がどの程度正しいか自信がないのですが、各都市の見どころ情報や、最新の口コミを見るのに利用しました。
  • mafengwo(马蜂窝) : 同じく、中国の旅行情報サイト(中国語のみ?)。ただ、本記事執筆時点ではサイトに不具合があるのか、うまくつながりませんでした。

ホテルの予約

最初はagodaから予約しましたが、一部trip.comから予約しました。この2者なら、trip.comから予約するほうが良いと思います。理由:

  • agodaでは、外国人宿泊不可のホテル(正確には、「中国大陸居民身分証がないと泊まれないホテル」)も検索に出てきてしまいます。予約を試みた時点で弾かれるホテルもありますが、弾かれないホテルもありました*1。trip.comでは、外国人宿泊不可の宿は検索時には基本的には除外されているようでした。「宿泊施設のご利用条件」の箇所に「宿泊可能なお客様 全ての国・地域のお客様がご宿泊いただけます」とあれば問題ないかと思います。ただ、私の場合はこう書いてあっても現地に行ってみたらダメなケースもありました*2
  • agodaよりもtrip.comの方が掲載されているホテルが多かったです。特に、武威のような(西安などに比べると)観光客があまり多くない街では、agodaで見つかるホテルの数にかなり限りがありました。
  • agodaでは地図上のホテルの場所が誤っている例がいくつがありました。

現地での移動手段

国鉄

都市間の長距離移動には中国鉄路を利用しました。

  • 中国鉄道地図 : 日本の有志の方が作ってくださった、中国の鉄道路線図です。旅程を立てる際に大変助かりました。
  • trip.com : ctripの海外(i.e.,中国以外)向けのサイトで、日本語対応しています。鉄道チケットの予約に利用しました。なお、手数料がかかります。中国鉄路の公式サイト/アプリ(少なくともサイトは英語版あり)からの予約だと手数料がかからないはずなので、利用できる方はそちらの方が良いかと思います。

予約方法や乗り方については既に詳しい紹介記事がいくつもあるので、ここでは省略します。

1点追加することがあるとすると、eチケットの普及が挙げられるかもしれません; 今回の旅行では全ての便(高速鉄道だけでなく、便名がZやKなどから始まる列車も含む)のチケットがeチケットでした。おかげで窓口に並ぶ必要がなくとてもスムーズに乗車でき、大変便利でした*3

市内公共交通

西安や蘭州などの大都市では地下鉄がありました。 また、今回訪れたほとんどの都市では路線バスも充実していました*4

西安の地下鉄については別途記事を書きました。蘭州の地下鉄も西安の地下鉄とほぼ同様にして乗れました。 amber-hist-lang-travel.hatenablog.com

バスについては、たいていは運賃1元か2元程度でした。旅の前半ではバス乗車用のQRコードがうまく設定できなかったので、現金で乗車しました。 その際、家に死蔵されていた1元硬貨と1元紙幣が活躍しました。

滴滴(DiDi)

日本の電話番号とVISAカードで事前にアカウント作成と設定を行っておきました。

ただ、使う機会はほとんどありませんでした。 というのも、滴滴を開いて確認するよりも目の前を空車のタクシーが通りがかる方が早いことが多かったためです*5

通信手段

SIM

airaloのeSIMを渡航前にインストールしておきました。

Local and regional eSIMs for travellers - Airalo

なお、この回線を利用した時は、VPNを使わなくてもtwitterなどのサービスを利用できました。

これとは別に中国移動のSIMも持って行きました。

VPN

かべネコVPN | KABENEKO VPN – 安心・安全・高速のネット環境を世界中で

ホテルのwifiなどの回線を使うときはこちらのかべネコVPNを利用しました。twitter, LINE, googleなど問題なく接続できました。

支払い手段

事前に、AlipayとWeChat payに日本発行のVISAカードを紐づけておきました。Alipayの方はこの旅行の時点では本人認証を通していなかったのですが、基本的には問題なく使えました*6

詳細は以下のJETROのページ、およびそこからリンクされている各サービスの公式情報が参考になるかと思います*7

WeChatペイとアリペイ、海外クレジットカードとの連携が可能に(中国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ

*1:詳しくは「宿泊施設ポリシー」の箇所を参照。ここに「宿泊施設からのお知らせ 当施設は、中国本土国籍のお客さまによる宿泊予約のみを受け付けております。チェックイン時に中華人民共和国発行の身分証をご提示ください。」とある場合、中国大陸居民身分証が必要かと思います。

*2:詳しくは武威の旅行記に書く予定です。

*3:10年近く前に中国を訪れたときは、窓口に並んで紙の切符を受領する必要があったので、ここで並ぶ分の余裕も見込んで駅に早めに着く必要がありました。

*4:ただし敦煌ではバスを利用しなかったので、敦煌のバスについては分からないです。

*5:一応、乗車前に、その街のタクシーの標準塗装がなされていることを確認してから乗車しました。

*6:私の場合WeChat Payについては、中国で昔作った銀行口座を紐づけてあったり、一方で長らくWeChat Payの利用がなかったので支払い機能が旅の途中まで凍結されていたりと、いろいろとイレギュラーなので、ここでは割愛。

*7:ただ、このへんは変化が速いので、最新の情報を個人ブログなどで調べるのも良いかもしれません。